ジョンロブばかりだと面白みが無いのでオフではジョンロブは履きません。
そこでオフの日の一張羅がエドワードグリーンのゴールウェイです。
オフ用の革靴はジョンロブ以外でと決めていたのですが、パラブーツ、トリッカーズ、J.M.ウェストン、オールデン、なかなかどれもイマイチしっくりこない中で見つけた一足です。
元々、高級靴の入り口として旧エドワードグリーンから始まってジョンロブへの移行していった経験があります。
そのためどうしても一足エドワードグリーンを手元に置きたかったというのもあります。
オフのレザーシューズ
元々はオフ用もジョンロブで集めるつもりでした。
そこでジョンロブがフランスの各メーカーに製造を依頼していたノルウィージャン製法とラバーソールが特徴のコテージラインと呼ばれるモデルを探した時もありました。
しかしジョンロブの靴はどうしても雑に扱うことができませんしオフの服装にもいまいち合いません。
ジーンズ、トラウザー、チノパン、どれにも合うものというのが難しいのです。
そこでジョンロブは外して考えて、J.M.WESTON、トリッカーズ、クロケット&ジョーンズ、パラブーツ、オールデン、ベルスタッフと試してきたのでした。
2020年の始まり時点では、ジョンロブ コテージライン 5アイレット プレーントウ、トリッカーズ サイドゴア フルブローグブーツ、ベルスタッフ ライダーブーツ、そしてエドワードグリーン ゴールウェイと言う組み合わせに落ち着きました。
余談ですが、同じ方向性でスニーカーからの移行としてビルケンシュトックのレザーシューズ達ともこの時に出会いました。
エドワードグリーン ゴールウェイ (Edward Green Galway)
ここ数年エドワードグリーンは靴業界でかなり攻めている様に感じます。
ロゴを現代的にリフレッシュしたこともそうですし、ミントグリーンのコーポレートカラーのアピールやアクセサリーの拡充、これまでの古くからの伝統をただ続けているだけのシューメーカーから脱却しブランド価値を高めようとようとしていると感じます。
新規のラグジュアリーシューメーカーがいくつも出現したことでこれまでの唯一無二の立場が危うくなったということもあるかもしれません。
そんな現在のエドワードグリーンの勢いを代表していたのがこのゴールウェイではないかと思うのです。
実際に海外でもゴールウェイはかなり注目されている様で着用写真を多数見つけることができました。
私はチノパン、トラウザー 、アウトドアパンツ、デニム、にどれだけ合わせられるかを考えて靴を選ぶのですがゴールウェイはアウトドアパンツ以外の全てにマッチします。
オフ用革靴を探すまで、旧エドワードグリーンからジョンロブへ移行してからは他メーカーの靴は全く履きませんでした。
久々に足を通すトリッカーズやパラブーツを試した時に思ったよりも作りが良い、値段以上の出来栄えだと関心したのですがゴールウェイを履いてやはりエドワードグリーン は違うなと思わされました。
外見は似ていても履き心地や雰囲気、圧倒的に作りが良いのです。
ゴールウェイが人気の理由
ゴールウェイが人気なのはディテール的なものもそうだし、時代にあった現代的な作りによるものかと思います。
外見は屈強なカントリーブーツですが、足首やヒールがアンライニングでできています。
前方部分にはライニングが付きますが足首やヒールとにライニングが付かないことで履き心地は抜群です。
革靴というと窮屈さや履き慣らしの手間が現代の若い人には敬遠される部分だと思っていたのですがその点が解消されています。
サイドの切り返し
ゴールウェイで最も特徴的なのはサイドのカモメの様な切り替えしデザインです。
これが新しいものなのか古くからあるデザインなのかはわかりません。
ジョンロブにはこれ程美しいデザインはありません。
他社には同じ様なデザインのブーツもありますが木型やパーツのバランスはゴールウェイが一番だと思っています。
この切り返しがゴールウェイを購入する強い動機にもなります。
アーモンドカーフとユタカーフと呼ばれる新素材
ゴールウェイにはユタカーフと呼ばれるロシアンカーフにも似た菱形の型押しレザーが多く採用されていることです。
私が購入したものはアーモンドカントリーカーフと呼ばれる丸みのあるシボ革です。
エドワードグリーンの靴はジョンロブと比べると柔らかい作りであることが好みではなかったのですが、カントリーカーフはハムの様な柔らかさがありつつも革が極厚で履いた時に適度な安定感とスレ傷にも強いタフさがあります。
外見的にも色々なパンツとの汎用性を考えた時にユタカーフは少し押しが強くて私にはくどいかなと思いました。
カントリーカーフよりもクラシックすぎるように感じました。
ちなみにジョンロブのバッファローとの比較です。
カントリーカーフの名の通り、草むらや砂利道が似合う雰囲気です。
比較してみるとジョンロブのバッファローはシボ革であっても上品でカントリーとは少し違います。
コンビモデルの存在
サイドの切り返しを境に、上下に素材を変えたコンビモデルが人気の様です。
クラシックでありながらもエレガントで、カラーアンティークを数多く発表しているエドワードグリーンらしいファッション性を感じます。
ネイビーとブラウンのコンビはゴールウェイであれば派手な遊び靴にはならず、しっくりと馴染むのが不思議です。
冷静になると私には合わせづらいと感じますが、靴として見ていると溜め息のでる美しさです。
ベルトショーン製法
ステッチダウン製法の様にアッパーにそのまま出し抜いをかける方法です。
ステッチダウン製法と違うのは一度吊り込んだ後にアッパーだけを戻してウェルトの上から出し抜いをかけると言う手の込んだ方法であるということです。
ユタカーフやカントリーカーフのシボの上から出し抜いがかけられているのを見ると、ゴールウェイの特別感がさらに格上げされている様に感じます。
ゴールウェイは素材以外にも多数のバリエーションがあり、通常のグッドイヤーウェルト製法や、コバを大きくしたストームウェルト仕様、オールアラウンドウェルトもあります。
ゴールウェイに使われるラストはブーツ特有のぽってりしたものではなくドレッシー、そこに素材や製法でカントリーテイストを組み合わせるバランス感が人気の要因の一つなのかもしれません。
私のモデルはダブルソールですが、ヒールまで出し抜いの掛かっていない通常のグッドイヤーウェルト製法なのが凡庸で少し残念です。
しかしあまりディテールてんこ盛りになりすぎるよりも中庸である方が後々手元に残るというものです。
まとめ
オフ用革靴もだいぶ買っては売ってを繰り返して来ましたようやく一段落と言うところです。
パラブーツを試着して始まった思いつきですが、今ではパラブーツは手元に一足も残っておらず。
気づけば、レースアップにサイドゴア、ジッパーとバックル、素材も様々、国もイギリス、イタリア、フランス、とコレクションとしても万遍なく落ち着くべき場所に落ちついたという印象があります。
物を増やしたく無いのに革靴を増やしたいジレンマを抑える蓋にゴールウェイがなってくれることを願うばかりです。
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