バイクを買い換えました。
18歳で原付免許を取り19で二輪免許を取り、以来50台近くのバイクを乗り継いできました。
おそらく二年ぶりくらいにバイクを買い換えたのですが、3台前から発売を待っていたAdventureと名のつくバイクです。
バイクと私
私は大学一年の夏に原付免許を取り、大学二年の春に二輪の免許を取りました。
今では当たり前の大型二輪と言うものは最寄りの教習所ではまだ取得できない状態でした。懐かしいですね。
二輪免許を取って以来バイクが無い時間はひとときもありませんでした。
不便なところもありますが乗り続けて分かることもあるはずです。
最近は駐車場が無いのに路駐にはとても厳しいので、ツーリングメインにしか使用しなくなりました。
大変でも電車や飛行機ではなくバイクで移動すると言うことにはロマンを感じます。
日本車と外国車は違う
私はバイクも車も外国車が好きです。
私が所有した外国のバイクはKTM、車はアウディのみになります。
それは見栄や所有欲を満たすためでは無く、走ることに重点を置いている特徴が気に入っているからです。
乗車だけであればポルシェ、ベンツ、BMW、アルファロメオ、と欧州で標準的なものには乗っていますがどれも日本車には無い感動がありました。
外国車と言うのはメーカーごとに個性がはっきりと分かれており私も周囲の人も一度気にいると他のメーカーに浮気する様なことはあまり無い様に感じます。それも気に入っている点です。
同じ日本車でも逆輸入車は外国車に似た特徴があります。
外国車は壊れる
日本車はノーメンテに抜群に強いです。
私の原付は4年間でタイヤを一回、ブレーキを一回交換しただけであとはノーメンテ、その後も数世代譲られながら10年は元気に走っていました。
周囲の印象や私自身としても外国車の方が壊れるのだろうなと思います。
致命的な故障は古くない日本車では聞いたこともありませんが外国車では新しいのに壊れる話もたまに聞きます。
私自身がバイクで経験したことと言えば、ライトがつかなくなった事が一度ありますが端子が錆びて折れてしまったことが原因でした。振動でミラーが折れたこともあります。
車で言えばランドクルーザーのリアランプがバルブ切れではなく付かなくなったことくらいです。
走行に支障が無いものを故障とは感じませんが、もしかしたら外国車はこういった小さな故障も多いかもしれません。
メーターパネルに水が入ることも国産では信じられないことですが、外国車では話を聞きます。
今回買った390Advでは持病と言うか仕様であるかの様にメーター浸水トラブルを既に聞いています。私の車両はどうでしょうか。
何かあった時には外国メーカーは快く迅速に応じてくれるのに対して、日本メーカーはすぐには応じずたくさんのチェックや言い訳で時間がかかるし気持ちの良くない対応であることは車に限らず多いです。
日本車と外国車の車体の違い
バイクに関して言えば日本車はとにかくサスペンションとブレーキがイマイチ、エンジンは高品質ですが乗っていてまったく楽しくありません。
ブレーキとサスペンションの悪さはバイクも車も同様でこれは本当にげんなりします。
エンジンはいつでもスムーズで急な操作を受け付けない、回転数と速度が綺麗に揃う様に調整してくれる優等生なエンジンですが操作通りには反応してくれず乗っていて飽きてしまうのです。
外国車はアクセルを開け過ぎれば速度が付いてこなくても回転だけ先に回って引っ張る様なこともあるのですが、操作に忠実な反応の良さであるため乗っていて楽しさがあります。
またサスペンションと車体の剛性が抜群に良く、レールに乗った様な安定感や地面をググッと抑えて力を伝えている様な感覚があります。
ただ走っているだけでも、カーブを曲がりブレーキをかけ加速している瞬間ごとに車体からの反応を感じられるのです。
この外国車の特徴と言うのは、日本車に高価な改造部品をつけて近づけているだけだと言うことに外国車に乗って気づきました。
日本車は安全性を常に重視し誰でも快適に乗れる様に、そのせいで乗り手が感じる情報が薄いため乗っていてすぐに飽きてしまうのです。
そのせいだと思うのですが日本車は買って数ヶ月、ごく稀に半年持てば良い方だったのですが、外国車に出会ってからは1〜3年は同じものに乗れる様になりました。
日本車と外国車の走りの違い
日本は混んでる道や信号が多いので車もゴーストップが得意な印象があります。
時速40キロ以下で混んでいる様なダラダラ運転でも疲れにくいです。
外国車は加速するときは一気に加速するし、減速は急減速でも安定感がありますが、ダラダラと走ることは苦手です。
アクセルを開けたときのツキが良く後ろから押される様な加速とアクセルを少し戻しただけでも感じるエンジンブレーキ、時速40キロ以下ではギクシャクします。
その代わりアクセルを回した時には国産の様なもっさり感はなく一気にスピードに乗る様にできていますし安定感があります。
常用するスピード域の違いによるものかと思いますが、日本車はダラダラ運転、外国車はキビキビ運転、に強いです。
乗りにくいと言う人もいますが個人的には性に合っています。
KTMと言うメーカー
オーストリアのメーカーで、十数年連続優勝のダカールラリーの印象がとても強いです。
モトクロスやオンロードのモトGPにも参戦していてレースにとても力を入れているメーカーです。
元々アドベンチャーというジャンルに憧れがありましたが、KTMに出会うまでは自分で乗ろうとは思いもしませんでした。
YouTubeで見るアドベンチャーツーリングの様子はとても癒されるし憧れもします。
2020年ダカールラリーはホンダに優勝を取れてしまいました。
ショックだったのはKTMのライダーが、クラッシュして亡くなったライダーを救助していたために優勝を逃したのですが、ホンダのダカールラリーの取材記事にそのことが一切書かれていないことでした。そのライダーは過去にホンダのライダーとして何年も活動していたそうです。
記事にはどんな状況にも対応できる万全な準備をしたホンダに対してKTMは最後に遅れを取り戻すチャレンジの選択ミスで追いつけなかった様に書かれており、この事故についてはレッドブルのレポートを見るまで知りませんでした。
KTMは整備性をよく考えている
私はバイクの改造やメンテナンスのほとんどは自分で行います。
自分でやるとなった時にKTMと国産では圧倒的にKTMが上です。
むしろ国産は自分で整備をするな、と言われているように感じます。
例えばネジのサイズが無駄に細かく分かれていたり目当ての部品を交換するためにいくつもの別の部品を外さなければならないことがあります。
滅多に使わない様な工具が無いと作業ができない部分もあります。
KTMの場合、ネジサイズはほとんど統一されており、それぞれの部品へのアクセスや取り外しにできるだけ他の部品を触らずにできるようになっています。
KTMは部品の質が高い
日本車で社外の改造部品として考えられているサスペンションやブレーキが最初から付いています。
それ以外にもメーカー自身から最適な改造パーツがほぼ全て準備されています。
しかし以前は使い方によって改造パーツをチョイスする、現状で良ければそのまま乗る、という方向だったのが、次第にドレスアップパーツや最初から付けてほしいパーツが後付けになっていることが多くなってきました。
あまり気持ちはよくありませんが、メーカーが大きくなってきたし普段使いを意識したモデルが増えて来たので仕方がないかもしれません。
KTM 390 Adventure
今回購入したバイクです。
ラリーモデルを市販化した様なスクリーンが付いていて一度に400キロは走行可能です。
これまではKTMはオーストリア生産の250-700ccをメインに乗ってきており、これで7台目になります。
これまではオフロードレース用の超コンパクト超軽量なもの、元々レースやダカールラリーで使われていたエンジンを熟成させ耐久性を重視して街乗りでも使える様にしたもの、のどちらかを乗り換えてきました。
本当はこのエンジンでアドベンチャーモデルが欲しかったのですが、それはもう一つ大きなサイズになってしまいます。
それがインドのメーカーと提携することで400cc以下ですが発売されることになったのです。
インド製であることや排気量のせいで若干パワー不足を感じますが、都内を走るのには車体はベストなサイズだと思いますし長距離に向いている特徴も備わっているはずです。
この車体サイズでエンジンを450cc程度にしてくれればベストです。外国では燃調コントローラで激的に変わるという事が書かれていますので今後に期待です。
KTM390 感想、インプレ
エンジンはさすがKTMと言える素晴らしいものが使われています。
振動も少なくてよく回りアクセル操作に忠実、極低速は弱いので注意が必要ですがだんだんと馴染んできました。
力不足は排気量のせいなので仕方がありませんが燃調次第でかなり改善される様です。
サスペンションは上のクラスと同じメーカー製で専用に開発されただけのことはあります。
ブレーキやハンドルは廉価版となっておりイマイチです。
やはりオーストリア製からインド製になって細かい品質は落ちています。
ネジのサイズや種類がバラバラでストレスを感じます。
パーツの規格も少しおかしい。
KTM390adventureには兄弟車として前傾姿勢のオンロードモデルが先に発売されたのですが、それをベースとしているためかステップが水平ではありません。
姿勢に合わせてハンドル位置も当然高いのですが、ハンドルポストではなくハンドル自体がママチャリの様な大きなカーブのものが付いており剛性不足を感じます。
なぜかハンドル径がオリジナルで市販品が付けられません。
シートは幅がありすぎて太ももの内側にフレームが当たってしまい足つきが思ったよりもよくありません。シート自体も柔らかすぎてシートの縁あたりが底付きしている様な気がします。そのせいで200キロほど走るだけお尻が痛くなってしまいました。
ブレーキはコントロール性が低く日本のバイクに近いです。ただしブレーキはABSが付いているため性能的に問題はないだろうと割り切ろうと思います。余裕があればレバーだけでも良いものに変えたいです。
まだオフロードは走っていませんが地上高が低く感じます。これまで考えた事もありませんが底を擦ることが無いか心配になります。不本意ながらアルミプレートのガードを付ける必要があるのかもしれません。
期待していたスクリーンの効果は胸から首までで顔や肩は風を受けてしまうのが期待はずれでした。もっと大きなものに変えたいと思います。
アクセサリー電源が最初から付いているのは便利でさらにUSBポートを追加することもできますが、最初からUSBくらい付けといて欲しいと思います。なんと接続するカプラーだけはヘッドカウル内に準備されているそうです。
概ね満足ですが、長距離の快適性のためにいくつか部品を交換しなければならなそうです。
目標は片道400キロくらいを楽に走れる快適性です。
そしていつか実現したい目標は尾道、四国をバイクで巡ることです。
このバイクに買い換えた理由でもあります。