テロワールを求めて

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KTM パワーパーツとエンデュリスタン ブリザード サイドバッグとの違い 〜 KTM 390 Adventure カスタム 〜

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KTM 390Advを購入してから一月ほど経ちました。

猛暑の2020年8月ということでバイクに乗っていても熱風が吹き付けてきます。ツーリングに一度行ったくらいで大して乗っていません。

ようやく400キロと言ったところでそろそろカスタムをしていきたいと思います。

390Advに期待することはその名の通りアドベンチャー、まずはサイドバッグを購入しました。

本当はBMW ボクサーツインがアドベンチャーの完成形だと思うのですが大きすぎて持て余しますので、いつかの夢と心に置いておきます。

 

これまで数年間使っていたデグナー 防水バッグもなかなか良いバッグでしたが、今回は発売以後、大人気のエンデュリスタン ブリザード サイドバッグのKTM専用パワーパーツを取り付けてみました。

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 エンデュリスタン ブリザード バッグ

 

ここ数年、オフロードバイク専用のバッグメーカーが多数日本に紹介されて来ました。

クリーガ、ジャイアントループ、ウルフマン、ツアラテック、などがあります。

しかしどれも惜しい、と言うか街には馴染まないタフすぎる外見でした。

それに比べるとエンデュリスタンは随分スマートです。

ゴム状の素材で突起の無い一枚の生地や圧着による縫製箇所の無さ、機能性の高さが見て取れます。

私の購入したものはKTMからOEMで出ている専用品KTM パワーパーツでオリジナルとは少し仕様が異なっており、さらに使いやすくなっています。

形状と素材

このバッグの特徴は生地が厚手のゴムの様な素材で、全てが接着されており縫製箇所が無いことです。

このため耐久性が高く完全な防水性が保たれており市販のバッグでは一番と言えるほどヘビーデューティーな仕様でありながらスマートな外見でもあります。

開口部はジッパーではなくロールトップ式というのも特徴です。

形状はオフロードバイクに適した三角形をしており、裏にはパッドとサポートパネルが入っておりステー無しで使える様になっています。

通常、サイドバッグを付けるときはタイヤやチェーンにバッグを巻き込まない様に別途裏側で支るサポートステーを付けるのですが、巻き込みにくい三角形状とすでに入っているサポートパネルのおかげで余分な部品を購入せずに済み、取り外しも簡単に行えます。 

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厚いゴムの様な素材のため伸縮性や形状の融通は効きませんが、そのおかげで内容物をしっかりと抑えることができます。

サイズ

サイズはS〜XLまで細かく分かれており用途に応じて細かい選択が可能です。

サイズの違いはバッグの厚みだけが異なります。

バイクのサイドバッグの場合、経験上大は小をかねないと思いますが、薄手のサイドバッグはこれまで見た事がありませんでした。

厚みに余裕がありすぎる状態で使用すると中身が動いて運転にも影響が出ますし最悪の場合バッグが外れたり破れることもあります。

ツーリングでは軽量でカサのあるものよりも小さくて重量のある工具や水等の持ち運ぶことも多いと思います。

私はオフロードでリアバッグがちぎれて中身を落としたことが二度もありますがどちらも振動や揺れによるものでした。

それを考慮してなのかKTM専用品は薄手のSかMしか選択肢がありません。

厚みのあるバッグが欲しい場合はしっかりとしたアルミケースを使うべきということなのだと思うのですが、KTMOEMパーツの選定に厳しいチェックをしていることが分かります。

私の購入したモデルはSサイズ、厚みが9cmで左右6リットルずつの収納が可能です。

寝袋はそのままでは入りませんが、2リットルペットボトルなら入りそうです。

キャンプ等のレジャー用品の収納には向きませんが長距離ツーリングでも必要十分な荷物を収納可能ですし外見もスマートです。

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仕様

蓋はロールトップ式、アウトドアバッグでも最近増えてきましたし防水バッグはこの仕様がほとんどです。

日本だと馴染みがなかったせいで間違った使い方をしている人を見かけます。

蓋の様に一度折り返すだけで使っていたりロールが甘い場合です。

ロールトップ式は荷物次第で蓋の巻く回数や強さを変えることでしっかり中身を圧縮して抑えられることが特徴です。

中身が少なければ大きく巻いてバッグ自体を小さくすることで中身を固定できますし中身が多ければロールをきつく小さくすることやロール回数を減らすことで少しだけ広くすることができます。

ロール具合で荷室の広さを変えて荷物を抑えます。

個人的には外側に付いている圧縮ベルトを絞める方法よりも使いやすいです。

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エンデュリスタン オリジナルとKTM パワーパーツの違い

KTMパワーパーツでは390Adv専用品(恐らくサイズM、巻き込み防止サポートステー付き)とEXC用(サイズS、バッグを直接接続できるストラップが埋め込まれた専用シート付き)があります。

今回は値段の関係でEXC用を購入しました。390Adv用はサポートステー付きのため元のエンデュリスタン製品よりも高価です。

バッグ自体のサイズの違いは認識していましたがサイズ自体は分からなかったので少し失敗しました。専用だけあってMサイズが390Advにはベストサイズなのかもしれません。

Sサイズだとバックパックくらいの収納量です。確かに満載にした場合、バックパックかどうかで疲労の差は相当なものになると思いますが、容量的にはあと少し欲しいかなと思います。

ストラップが取り外し式

パワーパーツ版の一番の特徴でありメリットであることはストラップが全て取り外し式であることです。

EXC用は390Advにそのままでは付きませんが汎用ストラップをアウトドアショップで購入するだけで取り付け可能です。

バックルはレジャー用コンテナボックスやバイク自体を車の荷台に固定する時にも見かけるタイダウンと同じ金属製のもので、引っ張るだけで部位ごとの微調整が簡単でありながらかなり強く固定することができます。

締めすぎてバッグが破損しない様に注意が必要です。バッグの中から触ってパネルが反らない程度が良いのでは思います。

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これまでのサイドバッグの大半はストラップがバッグに縫い付けられておりアジャスターでの調整式がほとんどです。

これは位置の調整が結構手間です。

アジャスターの厚みのせいでシート下を通せずシートの上にストラップを配置する必要がある場合もあります。

これではタンデムも難しいですし外見的にも美しくありません。

KTM パワーパーツであればバックルはバッグの付け根、シート下にはストラップが一本の厚みだけですから、シートを置いてそれぞれのストラップを引っ張るだけで調整完了です。 

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エンデュリスタン オリジナルよりも格段に美しく装着できたと思っています。ストラップが多くて調整が大変そうです。特に毎回取り外すとなると出かける直前に準備では大変です。

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またストラップの余りがかなり出ることもサイドバッグなら当たり前に起こります。

私はフレームに結んだり、小さくまとめたりしていましたが、切ってしまう事が一番良いです。

しかし荷物の量によって調整や他車両付け替えのことも考えると切りすぎることもできないと言う迷いも生じてしまいます。

エンデュリスタン オリジナルもストラップがバッグに縫い付けらて付け替えができないため、余ったストラップの処理がすっきりしない様です。

ストラップを切らない場合は、フレームに巻きつけるか畳んで固定するかになると思いますが、もし解けてしまった場合はタイヤやチェーンに巻き込むことになり大変危険です。私もこれまでに1、2度ストラップの先がが触れて切れていた経験があります。

余分なバックルやストラップが付いていない

エンデュリスタン オリジナルは下部にストラップが付いていますがKTM OEM

はストラップが上部にしか付いていません。

バイクに装備した場合、シンプルさがバイクに馴染んでおり大変美しいスタイルです。

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オリジナルにある下部のストラップはボトルホルスターを取り付ける等の拡張用なのですが、私には不要です。

疲れている時の煩わしさ、もし足を引っかければ転倒にもつながりますしシンプルが一番です。

 必要な場合も上部のストラップや拡張用のウェビングベルトが付いています。

デグナー 防水バッグとの比較

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これまで使っていたデグナーの防水バッグも非常に使い勝手が良いものでした。

かなりコンパクトに見えるのですが12Lが収納できるそうです。

片方ずつの販売ですが二つ買って左右に振り分けることもできます。

高性能なのに異様に安いです。

KTM 390Advはバッグを使用していない時も常に取り付けっ放しの予定のため、外見的な一体感という点でパワーパーツのサイドバッグを買いました。

バイクが新しくなると周辺も新しくしたくなるものです。

 

エンデュリスタンの様にロールトップ式でサポートパネルも入っています。

違いは二重構造である点です。外はタフなナイロン、内側は防水のバッグです。

柔らかい素材ですが形状が秀逸で、考えなしに蓋を丸めていくだけでしっかりと圧縮して固定することができます。

横から見ると、上部が薄く下部が丸く厚みを増していく雫型で蓋を丸めやすくなっています。

内容量に関わらず一番薄い状態にしっかりと圧縮してくれる様な気がします。

エンデュリスタンよりも丸めやすいです。

蓋を丸めずにカバーの様に折りたたんで使っている人の画像を何度か見ました。

あれでは本来の機能は発揮できずただの垂れ下がった防水バッグです。

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唯一いまいちなのはプラスチックのカラビナフックでストラップにバッグを固定する方法です。

通常のサイドバッグの様に真横に付けたつもりでいると稼働するフックの分だけ吊り下げられた状態になりしっかり固定することができません。

走行中にバッグが揺すられるのは非常に危険です。

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フックがシートの上まで来る様にセットしてバッグはシートの横の位置に来るまで引き上げることがポイントです。

メーカーのHPでもこの様に固定しています。

バッグの裏がシートの側面に接している状態で前方下部のストラップをしめれば、バッグがバイク本体に密着します。 

位置決めが甘く、横に垂れ下がった状態で装着をしている画像を多数見たことがありますが、いつかフックが折れないかタイヤへ巻き込まないか、カーブでの不安定な挙動など心配になります。

使っている方もおそらく使い勝手が悪いと感じているのではないでしょうか。

画像は休憩中のため、蓋は折り返しただけの状態です。この状態でバックルを絞めてもバッグ本来の機能は活かせません。

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バッグとストラップの固定がプラスチックのフックという点だけは改善してほしいです。

直射日光の当たる様な場所で保管していたとすれば全然使っていなくても急速にもろくなっているかもしれません。

私は別にストラップを一本裏側に通しています。

購入後3年は経って特筆すべき問題はおきていませんが心配にはなります。

いっそのことフックを使わずにKTM OEM エンデュリスタンの様なバックル式ストラップに改造しても良いかもしれません。

ストラップはシートを輪っか状に締め付けて固定します。

タンデムする時は、座り心地の悪さを我慢するしかありません。

バッグの固定方法は気に入りませんが、バッグ自体はとても使いやすいです。

使いづらい部分はカスタムして使いやすくするのも良いかもしれません。

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まとめ 

私がこれまで使ってきたサイドバッグは、デグナー、ヘンリービギンズ、タナックス、デイトナ、GIVI、などがありますが最も使い勝手が良く、そして長くトラブルなく使用してきたバッグがデグナーの防水サイドバッグです。

エンデュリスタン ブリザード バッグはそれをさらに高品質にした様な雰囲気があります。

今までに無いほど美しくサイドバッグを固定することもできました。

あとは厚みが無い事が気になっていますが、これまでもサイドバッグを満載にして使ったことは一度もありません。この厚みで十分であれば今回のサイドバッグは大成功と言えると思います。

デグナーはこのまま引退も勿体無いので、エンデュリスタンをサイドに、デグナーはいっぱいに詰め込める場合のみシートバッグとしてシートの真ん中に配置する予定です。