テロワールを求めて

趣味(靴、旅、道具、バイク等)を通して自問自答し理想の自分を導き出すまでの道すがら。

ARC’TERYX LEAF Blade21 (アークテリクス リーフ ブレード21)

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今更ながらアークテリクス リーフ バックパックの良さをしみじみと感じています。

リーフのバックパックは個性が強く万人向けしないものが多いのですが、その中で唯一万人向けのヒットと呼べるのがブレード21です。

ブレードはリーフだけでなく通常ラインにもあるのですが、アークテリクスのシティ向けの中で大変に人気だった存在です。多数のサイズ違いやモデルチェンジを経て現在も継続販売されております。

私の場合、購入前によく吟味はするものの結局収集癖が勝り、つい衝動買いしてしまうことが多いので、購入してほとぼりが冷めて落ち着いてから改めて良い物と思えることでようやく正解だったと思えるのです。

年末年始にリーフのジャケットを購入したのですが想像以上に良かったため、手持ちのバックパック類も久しぶりに手入れをするために出してみたのです。

そんな時にデザイン、素材、使い勝手、癖があることも含めてとても良い物だなと感じられより一層愛着が増しましたのがブレード21でした。

アークテリクス リーフのバックパックはこれまでに4つ、現在は二つを所有しています。

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 ARC’TERYX LEAF Blade21 アークテリクス リーフ ブレード21

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ブレード21はランドセルの様な厚みがあり台形のシルエットが特徴です。

表面がバリスティックナイロンであることも大きな特徴です。

一見ツルッとしていてシンプルですが片方のサイドに寄せられたジッパー周りがメカメカしくて見方によってタクティカルな雰囲気でギャップのあるデザインも特徴です。

ランドセル型ですが絶妙な縦横のバランスが良くて子供っぽくなりません。

元々アークテリクスのデザイナー自身が使うために作ったと言うだけあり完成度がずば抜けています。

ブレード21 はリーフだけでなくレギュラーラインにも存在していて仕様もほぼ一緒です。

違いとしてミリタリーラインのリーフはカラーリングが全てレンジャーグリーン一色に統一されていたりジッパータブがパラコードである等、クールな雰囲気で所有欲満点である点はパタゴニアのMARSと同じ効果です。

当時は今以上にリーフは希少で通常は国内で購入することはできませんでした。

海外でも軍関係者の証拠提示や日本輸入不可のショップが多く買える場所を探すのも苦労しました。

そんな中でリーフ ブレード21はごく少数のみ国内に入荷が許されたモデルです。

ブレード21はその後もカモフラ柄等ビームスで何度か販売されたこともあります。

どれも完成度が高くつい欲しくなってしまうので古着で探し回っています。

ここ数年、ビームスはアークテリクスの古い型を最新技術で復刻させるという離れ業をやっているのでリーフ ブレード21もそれならばぜひ復刻させてほしいものです。

 

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偶然にも私が使うリーフのバックパックはクッションパッドで覆われているという特徴があります。

クッションによって荷物が多くても少なくても形はしっかりと保持されます。

また形が固定されているためバックパック一杯に荷物が入っていなくて中身が激しく動いてもブレに強いことが特徴です。

空のバックパックにペットボトル等の重い荷物がある状態で走ったりすると、通常は中身が激しく動いてバッグ自体もが大きく揺すられますが、クッションが入って形状が固定されているため動くペットボトルを跳ね返してバッグの揺れが抑えられます。

重いものを入れている場合に絶大な効果を発揮する点はさすが軍用です。

ジッパーの配置 

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アークテリクスのバックパックはかつては変わったギミックが多いのも特徴でした。

有名なアローの大きなセンタージップポケットも当時は斬新でした。

ブレードは開閉ジッパーが全て右側に寄せられている点が特徴です。

 

これは右肩だけで背負った状態でバッグを体の前に持ってくると全てのジッパーが開閉できる仕組みだからです。

肩から下ろさずに開閉ができるアイディアには驚きました。

下ろす時は右を上にして置くことで素早くそれぞれのポケットにアクセスすることができます。そのためのハンドルが右側に付いています。

ジッパーは側面だけしか開かず大きく広げることはできないので使い勝手はイマイチですが、マチが無い分生地同士で中身をはさんで固定することができます。

この挟んで固定するのはアークテリクスが得意とするアイディアでランニングパンツにも使われています。

ポケットのデザイン

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たくさんのポケットが層になって配置されています。

ポケットにはそれぞれ明確な意図が感じれます。

全体としてはランドセルのようにかなりのマチがあるのですが、各ポケットはスライスされて層になっており口は大きく開きません。

上面のポケット

上面のポケットにはマチがありません。

タイトで生地自体が中身の揺れを抑えてくれます。

これはアークテリクスのパンツにも使われるシンプルながら素晴らしいアイディアでアークテリクスを選ぶべき理由の一つでもあります。

パンツにおいては感動する仕様なのですがブレードに関しては少し不便です。

いつもは上面ポケットにはサングラスも入れるのですがブレードの場合は、財布やパスケースのような薄いものを入れます。

マチが無いと中身を取り出すだけでもジッパーに手が削られて冬は痛いです。

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一番外側のポケット

一番外側のポケットはクッションパッドの外側になります。

マチはありません。

ポケット内には小分け用のポケットがあります。

ここでアークテリクスのシンプルながら素晴らしいアイディアは、小分けポケットの入り口がジッパー付近まで伸びていることです。

これによりジッパーを閉めると生地が小分けポケット自体の蓋にもなります。

背負った状態だとポケットの口は横を向くことになりますが、ジッパー自体が蓋になりポケットの中身は外に飛び出さないのです。

そしてジッパーを開ける時は必ず小分けポケットの口も上を向き中身は整頓されます。

当たり前の事ですがほんの小さな工夫で実用性を高めています。

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外から二番目のポケット

マチなしです。

二番目のポケットはクッションパッドの内側になります。

入り口が一層目より少し小さめなのは何か意図があったのでしょうか。

外から一番目と二番目のポケットの間はクッションが挟まれ、クッションはバックパックの一番上から一番下までを面で覆っています。

マチが無いので揺れも抑えられ、さらにクッションに守られていますのでタブレットを入れるのにちょうど良いです。

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外から三番目のポケット

マチがあり大容量です。

前後はクッションで補強されていますが左右のマチ部分にはクッションが入っていないので形状の自由度が高くかさばるものを入れるのに適しています。

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外から四番目のポケット

一番背中側のポケットです。

マチがありサイドもクッションで囲まれています。

PCの収納を想定しているポケットだと思われます。

かさばるものよりも平たいものを収納するのに便利です。

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ショルバーストラップ

アークテリクスらしい斬新なショルダーストラップの形状です。

左右ストラップの上部の幅が狭く下部が大きく開いており、背負うとたすき掛けの様になります。

背面長が短いバックパックだとストラップの付け根上下の長さも短くなってしまい腕の動きを妨げてしまうのですが、たすき掛け形状にすることで腕の振りを邪魔しません。

またバックパック自体が揺れてもすぐに背中中央に戻ってきて安定する気がします。

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ショルダーストラップ自体も厚みがあり、チェストストラップも面で捉える太めのものなので、ウェストベルトがなくても安定感が素晴らしいです。

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全く同じ仕様のストラップを使っているマンティスというモデルがあります。

上下の取り付け位置は全く同じなのに、あちらはストラップが外側に開いてしまい肩が凝るしバッグ自体も安定しませんでした。

背面パッドの形状の違いなのか理由はわかりません。

背面パッド

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背面には薄く均一の固めのクッションパッドが入っています。

アークテリクスは背面にクッションすら入っていない固い背面のモデルがたくさんあることも特徴です。

私はクッションが入っていないか固めの方がなぜか背負い心地がよく疲れません。

背骨のS字カーブに沿ったサーモプラスティックパネルとアルミステーが入っていることが私の体型には合っているのかもしれません。

重いものを入れるとパネルがたわんでさらに背中全体にフィットしてきます。

ブレード21は背面長が短いせいかPC書類用だからなのか背面のS字カーブが弱いのですが、ショルダーストラップの形状が絶妙でこの組み合わせが私には合っており背負い心地は抜群です。

ノーマルモデルとリーフモデルの違い

 カラーリングが一番の違いです。

リーフはロゴも本体も全て統一されたレンジャーグリーンです。

素材はどちらもバリスティックナイロンです。

 次にジッパータブがパラコードになっていることが特徴です。

ミリタリーモデルには欠かせないディテールです。

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ハンドルはノーマルモデルだとグリップが付いていますがリーフモデルはウェビングベルト仕様で無骨なデザインです。

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メンテナンス

何度か復刻していたのですが、それも遥か昔です。

裏面は防水のためポリウレタンコーティングがされているのですが、そろそろ加水分解によりベタつきが出てきた頃です。

これはアウトドア様バックパックには今の所多くが避けられない事象です。

これが不思議と重曹の液体に漬け込む事で綺麗に落とすことができます。

まだ剥離していない部分は残りますがベタベタして剥がれてくる様な部分があればこれによって綺麗に洗い流すことができます。

まとめ

1枚目の画像に掲載したサルトパックは余りにも厚みがあり国内だと持ち運びに気を使います。

ブレード21 は厚みがありつつも街に適した絶妙なサイズ感です。

デザインセンスもずば抜けています。

掘り出し物があればストックしておいても後悔しない品です。