冬のマストアイテムの一つがアークテリクス アトムARジャケットだと思っています。
人によって重要視する部分は異なれど、総合的にみて一つは持っていて絶対に後悔のないジャケットだと思っています。
そこに男臭さとさらなる耐久性を加味したものがリーフ コールドWX LTジャケットです。
出た時から興味はあったもののちょっと高すぎる、リーフラインの海外輸入は結構大変でLEAFが出始めた時に比べて円が上がった今そこまでのメリットもありません。もしかすると割高になる可能性もあります。
そんなわけで数年間気になってはいたのですが、モデルチェンジをしたため旧モデルがセールになっており念願叶って私の手元にやってきました。
その後、セールで新モデルのクロコダイルも入手しました。
私とアークテリクス リーフ
私とリーフの出会いはアサルトパック(旧モデル:KHARD)というミリタリー専用のバックパックでした。
アークテリクスにミリタリーラインがあることを知り憧れたものの、ミリタリーカラーが欲しいだけでは高額なリーフを選ぶ理由にはなりません。
リーフでなければならない理由が必要でした。
アサルトパックは初代モデルKHARDの発売直後に購入したのですが、通常のアウトドアとは全く異なる思想で作られたバックパックで他に比較するものがありませんでした。
容量が大きいモデルではアサルトライフルを格納するために底が拡張できる機能があったりもします。
当時は国内では買えず海外から輸入したのですがミリタリーモデルであり世界的に今よりも販売が限られていたため、やりとりが大変だったのを覚えています。
アサルトパックは特殊なバックパックなので何が良いのか自分でも分からないのですが、なぜか使い勝手が良くて現在はモデルチェンジをした2代目も使っており私にとってベストなバックパックです。
コールドWXジャケットも通常ラインに同種のものは存在しないリーフ独自のものです。
これでなければいけないと思わせる満足感が得られるものと期待します。
リーフ コールドWX LT ジャケット & フーディ
アークテリクスの中綿インサレーションといえば私にとってはアトムARが定番です。
インサレーションを探し求め何メーカーも渡り歩いた末、これ以上はないだろうと確信がもてるほどに素晴らしいジャケットです。
中綿インサレーションの基準点となるアトムARに不満な点はありませんが用途を細分化し道具をストックしたい物欲はどうにも抑えられません。
アトムARを基準として、さらなる防寒性を持つカッパフーディ、同レベルの防寒性と着心地がありスーツにも合わせられるトラッドなベルスタッフ コンドルジャケット、そしてファッション性を高めたリーフのコールドWXと揃えることになったのです。
アトムARをリーフ用にカスタマイズしたモデルがコールドWX LTだと認識しています。
ライトなアトムLTは通常ラインとリーフの両方に存在するのですがアトムARについてはリーフに存在せず、代わりに耐久性を高めたものがコールドWX LTです。
フーディの方がカジュアルで使いやすく、ジャケットはミリタリー色が強い様に感じます。そのせいかフーディの方が日本では断然人気です。
コアロフトとゴア ウィンドストッパーとTyono
防寒性を決める中綿コアロフトの量ですが、コールドWX LTは3ozなので85g?
脇下は裏地がフリースになっているだけで中綿は入っていませんが保温性が低いとも感じません。
アトムARは部位ごとに量を変えておりボディは120gで脇は80gです。
コアロフトは画期的で、防寒性と軽量性が他社を圧倒する性能です。
コールドWX LTの方がコアロフトが少なく寒いはずですが体感としては変わらないか暖かいです。
これはゴアウィンドストッパーを使ったアウター生地によるものと思われます。
アトムARはTyonoと言うペラペラの生地でコールドWX LTには劣りますが驚くほどの対風圧性と耐久性がありコアロフトを除いてウィンドジャケットとしても使われている生地です。
アトムARの一番の特徴はビーズクッションの様な柔らかな肌触り、ハードシェルのインナーに使っても全くストレスになりません。
耐久性を優先するか着心地を優先するかです。
袖口のデザイン
どちらも同じ素材、耐久性と伸縮性を併せ持つ調整いらずの袖口です。
薄手で固く伸縮性も強めなので使っているとビロビロに伸びてしまうのではと思ったのですが全くその様なこともなく、ポーラテックでよくある毛玉すらできません。
この袖口もアークテリクスが他メーカーをリードしている革新的な部分です。
カッパフーディは一般的なマジックテープで袖口を止める方法です。
ポケット
腰ポケットの作りはほとんど変わりませんが、若干コールドWX LTの方がジッパーが上に長いです。
特徴的なのはコールドWX LTの肩ポケットです。
コールドWX LTにはベルクロと一緒にジッパーポケットが両肩についています。
これがミリタリー具合を加速させデザインとしてのアクセントになっています。
容量は想像以上に大きいのですが、重いものを入れると腕を動かした時の揺れが気になるので軽いものに限定されそうです。
個人的には肩よりも胸ポケットを増設してほしかったと思います。
ロゴマーク
リーフはロゴも特徴があります。
これだけのためにリーフを選んだとしても否定できない魅力があります。
通常はリフレクターになっており光を反射するロゴマークなのですが、リーフは光を反射しません。
角度によって見えにくくなり、影になるとロゴが全く見えなくなります。
この瞬間を見る度になんとも言えない満たされた気持ちになります。
ロゴが最も見えにくくなるのがブラックだと思います。
そのためコールドWX LTで最初の一着におすすめしたいのがブラックです。
通常ラインにももちろん用意されているブラックですが、リーフでこそ優先的に選択したい色だと思います。
実物を見るとコールドWX LTの存在感、ミリタリーデザインの押しの強さは結構なものがありクロコダイルは見るからに軍用といった雰囲気です。
サンドベージュ(クロコダイル)、グレー(ウルフ)、ブラックの順に控えめになっていくと感じます。
画像は同じブラックモデルでの比較です。
フード
どちらも同じ形状ですが、アトムARはフードの入り口を伸縮性の高いパイピングが施されています。
首の付け根からフードが付いているのではなくハイネックの襟からフードが付いている様な形状をしているためフードを被っていなくても襟の高さのおかげで防寒性や首の付け根に負荷がかからず着心地に優れています。
硬い素材のコールドWXの方は襟がしっかりと立ちますが、そのせいで口元に触れるのが気になるかもしれません。
ライニング
中綿の量が多少違いますがほとんど気になりません。
コールドWX LTは脇に全く中綿が入っていない代わりに脇はフリースになっています。
アトムARよりもコールドWXはムレを感じるので温性に影響が無い様に汗抜けを良くするための工夫だと思います。
ジャケットとフーディの比較
コールドWX LTにはフードが有りと無しがあります。
フードの有無だけでなく襟の高さが画像の様に倍近く異なります。
ジャケットは襟が低く、フーディは顎に掛かるほど襟が高いです。
用途次第ですが自転車やバイクにはフードが無い方が首が振りやすくて良いです。
またジャケットの襟は細身で首との隙間が空かない仕様です。ネックウォーマーをすれば雨や雪でも中が濡れません。
フーディは首に隙間が開かない様に内側に袖口と同じ素材の小さな襟が付いています。
襟の高さがあるので暖かさにも勝りますが、ちょうど顎に触れるのが気になるのでネックウォーマーをするか結局ジッパーを襟分下げることが多いです。
コールド WX LTとアトム ARの比較
コールドWX LTとアトムARの比較です。
シルエットと生地のパターン、特徴的な袖口と共通点がいくつもあります。
どちらも共通の立体裁断が素晴らしく、長時間の着心地は他に並ぶものがありません。
最も大きな違いは素材ですが、他にもミリタリーラインらしくショルダーポケットやベルクロパッチのベースやロゴといった細かいディテールに違いがあります。
外見の印象としては、素材感やミリタリーデザインがファッション性を高めることにつながっているコールドWX LT、アウトドアデザインのアトムAR。
まとめ
防寒性を重視したカッパとアトムARの間を埋めるのがコールドWX LTの様に感じます。
体感として、保温性はアトムARで十分だがさらに耐久性や耐風圧性が欲しい、カッパでは暑いしかさばる、という都内基準ではベストなバランスなのがコールドWX LTかと思います。
ただしアトムARの様に車の運転や飛行機で長時間着っぱなしでも気にならないとはいきません。
他よりも良好ですがゴアウィンドストッパーのゴワゴワ感はアトムARの着心地には劣ります。
それを踏まえると、カッパは日本で必要になる場面はかなり少ないと思いますが、コールドWX LTとアトムARの両方を持つと汎用性が高いです。
旅行では移動日にはアトムAR、観光にはコールドWX LTです。
登山ではハードシェルを着ることや運動量を考えるとアトムAR、軽いハイキング程度ならコールドWX LTです。
街着ならばコールドWX LTの方がアウトドア感が薄くお洒落です。
カッパは二着持っているのですが最低でも雪が降らない程度では出番はありません。