ARC'TERYX APTIN SHORT PANTS (アークテリクス アプティン ショート パンツ)
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これまではランニング用にソリウス ショートというモデルを使っていました。
ビルトインインナーがイマイチではありつつも、それ以外には満足しており長らく使っていました。
最近、話題のナイキの厚底シューズを手に入れたついでに興味を持ったナイキのウェアが安価な割に作りが良かったので、この機会にと全てのランニングウェアをナイキに変更してみました。
ところが使用2、3ヶ月するとどうもいまいちです。
ナイキのウェアはアークテリクスの3割から半額、やはり値段なりというかむしろ学生時代に使っていた頃よりも品質が劣っている様に感じました。
納得いかず、数ヶ月でアークテリクスに戻ることになりました。
この時、アプティン ショートという新モデルを購入したのですが期待以上に良いパンツでした。
モデル選びに悩むこともなくすんなりアークテリクスに返り咲くことができたのです。
外見、性能、履き心地のどれもが満足で、少しずつ買い足していたらついに5色も揃ってしまいました。
ARC'TERYX APTIN SHORT PANTS
アプティンショートはランニング専用ではなくトレイルラン、トレッキングやトレーニングも含めた汎用的なショートパンツで耐久性も考えられておりその分重量もあります。
あのLEAFラインにも同モデルが取り入れられていることからアークテリクスの中でも高性能であることがわかります。
少し重めで、伸縮性、耐久性、撥水性の高いFortius1.0と呼ばれるソフトシェル素材が使われています。
これはガンマシリーズに使われる様な素材ですのでランニングには向かないはずですが、風で膨らんだりばたついたりせず、汗で張り付くこともありません。
パターンもよく足上げ時に全く突っ張ることがなく、私にとっては着ていることを忘れる程に自然体でいられます。
丈は太腿の半分ほどでどう動いても膝にはかからない絶妙な長さで、動きに対して全く違和感がありません。
すっきりした見かけとハリのある素材で普段着にも使えそうです。
かつてのグラミチのクライミングショーツやディッキーズのショートパンツの最新版の様なイメージです。
アプティンショートと私の出会い
これまでランニングで使っていたアークテリクスのショートパンツはインナー付き股下短めのソリウス ショートでした。
超軽量でポケットが腰回りにたくさん付いていて便利です。
しかし体型の関係で組み込まれたインナーが合いません。股の付け根が擦れたり浅い股上によるフィット感がどうも私にはしっくりきませんでした。
それでもソリウスを使っていたのは他のどのモデルよりも使い勝手が良かったからです。
特にこのポケットは秀逸でした。
その後、ナイキを試したものの結局納得できずアークテリクスに戻ります。
その間にちょうど新しく発売されていたアプティンショートと出会ったのです。
素材
しっとりとした素材は肌触りが良く、ソフトシェルであるにも関わらずランニング中に全く気になりません。
湿気がこもる感じもしませんし、ベタつきもしない、突っ張りも感じない、重量は比較すれば重いのですがランニング中に気になるような差ではありません。
同じ素材で厚手のものがガンマLTパンツとして用意されていますが、そちらは蒸れが気になります。
ガンマSLパンツとしてこの素材だけを採用してほしいのですが、残念ながら販売されているガンマSLハイブリッドパンツはテラテックスとの複合素材となっており生地一部にしか使用されていません。
立体的な縫製パターン
まず驚いたのがパターンの秀逸さです。
走っているとき、足を上げても生地が突っ張らず丈も膝にかからないので足運びにストレスがありません。
直立した姿勢だと足のどの部位にも生地が触れない様に脚部の筒ができています。
立体的に作られているので床に置いた状態だと前後左右ぴったりと生地が合いません。
一見すると物足りなさも感じるシンプルさですが、折り紙の様にあえて切り替えを少なくしている様にも感じます。
横から縫い合わせ面を見ると、切り替えをどの角度でどの位置で縫製するのかとても複雑でよく考えられている様に思えてきます。
股内側は別パーツで裾までが一枚生地です。
これによって平面ではなく足の厚みを考慮した立体的な形になります。
アークテリクスではお馴染みですが、股直下に縫い目が無いので着心地も良いです。
細かい部分でとても驚いたのがポケットの内側の生地がお尻からつながった一枚でできていることです。
通常は脇の裾から腰まで縫い合わせ面があり、ポケットの入り口に沿う様に縦に縫製されています。
アプティンはお尻周りの生地がそのままポケットの中まで一枚生地で作られています。
そのためお尻の収まりが良く動きに生地が追従してきます。
向かって右がアプティン 、向かって左の青いパンツがナイキです。ポケットの入り口に沿って縫い目の有無に違いがあります。
ウエストベルト
ソリウスの時から感じていたのですが、アークテリクスのウェストベルトは驚く程快適です。
独特の柔らかくしっとりとした肌触りは他に比較できるパンツがありません。
きつく締められている感触は無いのに横にずれる様な感触もありません。
汗のたまりも気にならず長時間でも快適です。
ソリウスの頃はすぐに毛玉が気になってきたのですが、アプティンははこの柔らかさでありながら耐久性も向上している様で全く変化がありません。
最上部までこの生地がはみ出しているのも機能を視覚的に強調されていて気に入っています。
よく見るとベルトの下が細かく波打ってわずかにシャーリングになっていますが、履くとぴったりと伸ばされて生地に余りができません。
腰回りの生地に余りがでないということは、動いた時にパンツが風になびくことが無く、履いていることを忘れる様な自然な着心地です。
これが実はとても重要だった様で、私がナイキのパンツで最初に気になった点がこの部分です。
ナイキはどのモデルもウェストのシャーリングが大きすぎるのです。
また生地で押さえられることでポケットの中身が揺れません。
生地に余りが出ないと良いとは言っても、動いた時に生地が突っ張ってはいけないので縫製パターンやそのバランスは簡単ではないと思います。
圧着されたポケットや裾
裾やポケット口、ジッパーポケットは圧着によって仕上げられています。
アークテリクスの代名詞とも言える技術ですが、圧着レベルも未だに進化を続けておりアプティンはよく見ないとわからない程に自然です。
裾部分は走っていると太ももと触れるので特に重要です。
ブラックとグレー、同じアプティンの裾裏の接着です。
圧着は軽量化との説明しか目にすることが無かったので、これまでは特に重視していなかったのですが、伸縮性を妨げにくく糸のごろつきも解消され、この小さな積み重ねが全体的な動きやすさや履き心地に影響があるのだろうと今は感じています。
ジッパーポケットの入り口も圧着ですが、裏から見るとポケット自体もパンツ本体に圧着されています。
履いていて伸縮性が劣る様な違和感を感じないのはさすがアークテリクスです。
左右のポケットはフロントでつなぎ合わされた独特のデザインです。
ポケットの揺れをすぐに収束させるためでしょうか?
縫い合わせ面をよく見るとブリーフの股ぐりのラインによく似ています。
ポケットのメッシュを利用してアプティンと下着との滑りの良さを考えてのことなのでしょうか?
サイズ
注意点としてサイズがあげられます。
タグを見るとSサイズで身長175ウェスト80、XSで身長170ウェスト76、を想定している様です。
これは一般的なサイズ感よりも大きめかと思います。
私は174ですがSサイズだと小指一本程度のごくごく僅かに大きめ、XSサイズでも履く時に引っ掛かりますが履いているときランニングでもストレスはありません。
ですがポケットが浅い作りなのでXSサイズだと足を深く曲げた時にiPhoneが足の付け根に引っかかって違和感がある時があります。
急な下り坂でiPhoneがポケットから落ちてしまうことも一度ありました。
Sサイズではその様な問題は起こりませんので、私にはSサイズがジャストサイズです。
アークテリクス自体、全てのモデルでSがジャストサイズですので想定通りでした。
アプティン ショートと合わせるトップス
アークテリクスには色々なシャツがあります。
現在、私にとって完璧なランニング時の組み合わせはモータスです。
発熱量が多い人や高温多湿な場合はメッシュ生地のサリックスやヴェロックスも良いと思います。
また、和紙の様なシットリとサラッとした不思議な感触のコーマックは自然な着心地です。ウールやコットンの様な風合いなのでそのまま街着としても使える組み合わせです。
まとめ
アプティンは履き心地だけでなく外見も良いので街着にもおすすめです。
夏のパンツは運動以外もこれだけで十分だと感じています。
シンプルなパターンとハリのある素材は、ハーフパンツタイプのチノパン、トラウザー の様にも見えます。
私はこれまでランパート ショートパンツを履いていましたが、これからはアプティンとどう使い分けるか悩ましいところです。
そう考えると色も普段着として使える様な、トラウザーに採用される様な色味がおすすすめです。
この夏、買うならパリセードショートやランパートショートよりもアプティンこそおすすめです。