ジョンロブ フィリップ VS エドワードグリーン チェルシー
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自分にとって高級靴の価格差を初めて踏み越えたのが旧エドワードグリーンのチェルシーでした。
今ではジョンロブを愛しておりエドワードグリーンは自分の好みには合わないと分かっていますがつい手元に新しいチェルシーが来たため改めて比較してみることにしました。
こちら置いてみた状態です。
向かって左がジョンロブ プレステージライン フィリップII(ラスト7000)、右がエドワードグリーン チェルシー(ラスト82)です。
と言ってもラストの違いが大きいので靴同士の比較は意味が無いのかもしれません。
単純に手持ちの二つでは、私の目にはエドワードグリーンの方が立体的で官能的に見えます。
内振りのうねりや甲の外側のツイストっぷりや踵の丸みから履き口へのすぼまり方の極端な湾曲具合がとても素晴らしくラストが違ってもやはりエドワードグリーン はそうである様に感じます。
それでも控えめに見えるジョンロブのコンサバなバランス感が私の好みであるようです。
上から見てもエドワードグリーン の方が格段に複雑な曲面を構成しており官能的です。
ジョンロブはラスト7000のせいかノーブルだけどシンプルにも見えてしまいます。
エドワードグリーンに負けじと秘蔵のボノーラ製フィリップ(ラスト470)を持ってきました。
今から30年程前ジョンロブが製造を自社生産とするために旧エドワードグリーンを買収しました。
後にさらにラグジュアリーなモデルを作ろうとした際ハンドソーンや高品質なジョンロブの要求に見合う委託先を探して作らせたのがボノーラだったのです。
現行のプレステージラインの先駆けです。
写真では立体感がなかなか伝わりませんがやはりエドワードグリーンの方がビスポークに通じる足をすみずみまでトレースしたような複雑な曲面で構成されていると感じます。
旧エドワードグリーンの頃から言われておりますがエドワードグリーンは土踏まずの押し上げが強く土踏まず外側から甲を通り土踏まず内側までが足に沿う様にタイトです。
土踏まずの外側から内側へとシューレースを挟んだフィットが足を這う様に吸い付く感触があるのですが私は履いていても見ていても疲れてしまいます。
普通に立っているだけでも足袋の様にフィットするので歩く度に足をギュウギュウ締め付けてきてきついわけでは無いのですが緊張感が高まり、逆に全体が馴染むとしなやかすぎてどうも居心地が悪い気分になります。
ジョンロブはスキーブーツのように全体がガッチリと固くシューレースを締めずともラストが私の足にフィットしているため必要以上に足を締め付けていないのに、この固さが横ぶれを起こさず歩いていても立っていても独特の安定感があります。
車で言うと足回りやフレームの硬い剛性感に近い感触です。
外見も棚に飾っているとエドワードグリーン の方がグラマラスですが、ジョンロブは光を反射したラインが踵から爪先まで一本の線を描き私はその姿に惚れ込んでいます。
着用した際にはエドワードグリーンは英国トラッドを強く意識している様な雰囲気になるのですがジョンロブは自然体なバランスで服装全体に馴染んでいる気がします。
スーツも同様ですが良い生地や仕立てで綺麗なシルエットや風合いがありつつもあくまで自然で調和の取れた力の抜け具合が自分の感覚に合うのかなと感じるのです。
それこそがジョンロブの靴がエドワードグリーンやガジアーノ&ガーリング、ベルルッティには無い魅力だと私は思っています。
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