テロワールを求めて

趣味(靴、旅、道具、バイク等)を通して自問自答し理想の自分を導き出すまでの道すがら。

デリケートクリーム比較 サフィールノワール レノベイター VS コロニル プレミアム シュプリーム

スポンサーリンク

スポンサーリンク

メーカー各社から必ず一つ、またはレギュラーとハイランクの二つ、さらにバッグやベルトといった服と触れる物用が靴用と別に用意されていたり、デリケートクリーム も多様に存在します。

色々と試した結果、サフィールノワールとコロニルが最も高品質だと感じたため私はこの二つを愛用しています。

価格的には約半額ですが通常のサフィールやモウブレイも有名で選択肢に入るかと思います。

安価なものをたっぷり使った方が高価なものを少し使うより良いと言う意見もあるかと思いますが、料理や化粧品として考えるとどうでしょうか。

イマイチなものをたっぷり使っても使用量と効果はイコールではありませんし、やはり良いものを適量が最良の使用方法では無いかと思います。

そこまで高価なものが必要かどうかは道具の用途にもよるでしょうが私はオールド靴も愛用していることやデリケートなジョンロブが10年後も美しいままあることを想定し、高価ですがサフィールノワール レノベイターとコロニル プレミアム シュプリームを使っています。

この二つはどちらも甲乙つけがたいのですが実際に感じたことを比較をしようと思います。

f:id:donj:20190602142421j:plain

 

 ざっくりとした比較

以前は同じ量でしたが今はコロニル シュプリーム100mlに対してサフィールノワール レノベイター75mlです。

実売価格はシュプリーム1700円、レノベイター2000円程度でしょうか。

ゼリーの様で伸びが良く一気に広範囲に塗れるシュプリーム、トロッとして伸ばしていくと段々と引っかかりを感じて塗り広げるのが少し大変なレノベイター。

塗布後すぐに乾きサラサラとした感触になり軽くブラッシングするだけで光沢が簡単に出るシュプリーム、乾くのに少し時間がかかりこってり感が残るためしっかり仕上げのブラッシングを行わないと光沢が出ないレノベイター。

使いやすいのはシュプリームだと思います。

使い方

ブラシや指、クロスに取り塗って乾いたらブラシまたは布で磨くだけです。

伸びが良いしクリームが柔らかいので直接磨き用ブラシに取っても良いと思います。

シュプリームは豚毛ブラシだと毛が固くて飛び散ってしまう可能性があるので馬毛がオススメです。

f:id:donj:20190602174414j:plain

ホコリ払い用とは別に無色デリケートクリーム様に馬毛ブラシを一つ用意していくと使いやすいです。

ブラシにクリームが浸透してくるとブラッシングするだけで光沢が出る様になりますので外出前の1磨きにも使えます。

時間を置いて乾拭きすると光沢が出るのは一緒ですが、レノベイターの方が少し乾くまで時間がかかります。乾いた後も一晩程置いた方が革が良い質感になる気がします。ブラッシングはしっかりと行う必要があります。

シュプリームは5、10分で表面はサラッとして無造作にサッとブラッシングするだけでギラギラした光沢が出ます。

使用感

レノベイターは革の奥からふっくらとした弾力を感じますし表面はしっとりとした風合いです。シュプリームは革が柔らかくしなやかさが増した様子で、表面は膜を張った様な滑る触感があります。 

効果

 f:id:donj:20190602164812j:plain

向かって左は水洗い後にレノベイターを塗った直後の状態、右はそこから二晩後に磨いた状態。

水洗い後なのでカラークリームも全て落ちて白っぽく乾燥していますが、レノベイターを塗ってブラッシングするだけ自然な色の深みや光沢も増し風合いが良くなった気がします。

 

f:id:donj:20190602165112j:plain

向かって左がレノベイター、右がシュプリーム。

レノベイターでも色に深みが出た様に感じますが、比較するとシュプリームはこれでメンテ完成と言うくらいの色の深みと表面の光沢が出ます。

シュプリームは薄いガラス膜を張った様なギラギラと硬質な光り方でそのせいか甲の小さな履きジワや肌理までも目立ちます。

私はこの光り方があまり好きではなくレノベイターとサフィールノワール クレムとポリッシュを使って仕上げることが多いです。

サフィールノワールは塗れた様なツヤと言う言葉が相応しいツルッとした光沢と色の深みで靴がより高級になったかの様な仕上がりになります。

シュプリームはクリームで仕上げた靴に使うと塗布ムラを滑らかにしてくれる様な印象があるので仕上げて何度か履いた後に使ったりします。

 

f:id:donj:20190602170546j:plain

デリケートクリームにはクリーニング効果があります。

リムーバーは使いすぎると靴を痛めるといいますが多少であればデリケートクリームでも堆積したクリームを落とす効果はあります。

向かって左のブラシはシュプリーム、右はレノベイター、どちらもカラークリームにも使っているブラシですが、それぞれ塗布され堆積したクリームが落ちています。

ブラシについたクリームはシュプリームの方が早く落ちた気がしますが、靴を見るとレノベイターの方がクリーニング効果が高い様な気がします。

クリーム塗布とワックスで仕上げ、その後は10回くらいはブラッシングとシュプリームで何度か手入れ、ブラッシングで消えない表面的なスレ傷ができてきたらクリームまたはリムーバーからのクリーム、と言うのが私の手入れ方法です。

磨きグセなのか革質なのかワックスが定着しやすい部位が出てくるとどんどん塗り重ねが定着しやすくなり光り方にムラが出てきたりもするので、その場合はリムーバーを使います。

また雨に濡れた時に薄く塗ったクリームは落ちてしまいますが厚目に塗ったり時間が経って硬化している場合、雨の水分が蒸発した時に表面に厚くクリームが溜まって固まることがあります。その場合も頑固なクリームの塊を落とすのにリムーバーを使った方が革の負担が少なくて済みます。

結果

革の状態、伸びが良くて磨きまでの時間の短さ、使いやすさはシュプリームの方が上でした。

伸びが良いので靴以外にバッグや財布にも使えます。

レノベイターはなんとも言えないしっとり感、時間が戻った様な革の奥からふっくらと弾力が出てくる感触があります。

シュプリームも革が"しなやか"になりますが、”ふっくらとした”触感はありませんでした。

何となく嫌なシワ(深いシワに発展しそうなものやヒビ割れの原因になりそうなシワ)ができそうな時にもレノベイターを使うとシワが伸ばせた様な気がします。

私はレノベイターはクリームの下地に、シュプリームはクリームの仕上げに使っています。

まとめ

シュプリームは一家に一つは欲しい逸品、革製品全てに短時間で最上の効果を発揮する様に感じます。

レノベイターはただ革が柔らかくなると言うだけでなく表面のしっとり感や風合い、革の奥まで回復する様に感じますが仕上げに時間が少しかかります。

シュプリームはクリームやポリッシュ後の状態でも適当に塗って磨くと汚れも落ちて輝きも増しますのでデイリーケアに。

レノベイターは塗布後にクリームやポリッシュを再度行なう必要が多いので下地に使うことが多いです。

先に購入するならばシュプリームがオススメです。

じっくり過保護に育てたい靴がある場合はレノベイターを追加で持っていても良いかもしれません。

エドワードグリーン  トップドロワーや委託製造していた頃の旧ジョンロブなど良い靴はクリームの浸透も良いので効果抜群です。

常にクリーム、ポリッシュまでじっくりと仕上げられる方はレノベイターが優先でも良いと思います。

 

シュプリームの前モデル、ディアマントは昔はどこでも買えるということはなく少し通なアイテムでした。

あまりにも使いやすいので本当に効果があるのかこの時は心配でしたが確かめる方法もありません。10年ハードに使ったダナーはディアマントをメインに手入れをしてきましたが偶然同じモデルに買い換える際にその効果を実感しました。

厚手の革は内部までしなやかで表面の状態もクリームではなく実際にツルツルになり革には透明感が出ておりました。 

このダナーは90年代800足限定のダナーで製造時期の違いはありません。

前所有と新品ではボロボロになりつつも風合いは増しており頑固なダナーの革にもディアマントは浸透し革も劣化していないことを実際に感じられたのです。

シュプリームもレノベイターも同じ効果は得られたと思いますが他のクリームであったら違ったと思います。

私の使うおすすめシューケア用品