デリケートクリームや無色クリームの種類
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サフィールノワール レノベイタークリーム、コロニルプレミアム シュプリームをメインに使っていますがそれ以外にも無色のクリームをいくつか所有しています。
革靴の手入れが流行ってきたせいか各メーカーが無駄に細分化させて無駄に消費させられている気がします。
最近のWEBや広告、それらと連動したものへの不信感からできるだけ自身で感じたことを伝えられたらと思っています。
これまでの無色クリーム遍歴
痛みが激しいほど油分の強いクリームを使う、デリケートな革程シミができない様に油分の少ないクリームを使う、と言った説明が雑誌やWEBではされています。
かつての経験から一概にそれだけで分けられるほど単純ではないと感じています。
かつて4、50年前の靴を集めていた頃、脆くなっている革に油分が多いクリームを使うとかえってポロポロと革が崩れてしまうことがありました。
逆に綺麗な飴色に育つ靴もありさすがヴィンテージは違うと悦に浸る時もありました。
今ならもっとも試せることがあると感じています。
一見すると綺麗な靴でも4、50年も湿度の無い土地に放置されていれば現行手に入るの靴とは状態が大きく異なっていることもあるということなのでしょう。
油分が奥まで浸透し革がしなやかになる場合もあれば脆く弱くなる場合もあり様々です。
油分だけでなく内部の水分とのバランス、表面と内部のバランスと言ったことが関係している様です。
微妙な違いの原因を探るべくデリケートクリームや無色のオイルをこれまで大量に購入してきましたが今ようやく落ち着いてきました。
何が必要なのか足りないのか判断するのはとても難しいです。
ですが無駄な用品が増えることは美しくないと思っているので用途が重なる品は減らしていきよく見極めて無駄に増やさない様にと思っています。
バイクではオカルトチューンと呼ばれ昭和から現代まで嘲笑の対象、ネタにされてきたことに似ているなとふと感じてしまいます。
無色クリームの種類
無色のクリームには色付きクリームと同様の立場のものとそうでないものがあります。
一般的には異なる効能のデリケートクリームと呼ばれるものを無色のクリームとして扱います。
乳化性クリーム/油性クリーム
色付きのものと同じ種類のクリームとは、染料顔料が含まれていないが同じ成分の靴用クリームです。
堆積した古いクリームに馴染ませて落とす時や革の質感を均一にならす時、また鮮やかであったり薄い色の革で有色クリームが対応していない時に使います。
デリケートクリーム
デリケートクリームと呼ばれる類のものは下地や靴以外の革用品に使います。
油分だけの補給を目的としたり、逆にシミの元になる油分が少なかったりします。
靴だけで無くバッグやレザージャケットに使用できるものもあります。
無色クリームの使い分け
油分が多いと伸ばしづらく、柔らかくて伸びが良いと広い面積に塗りやすいです。
革製品用は肌や服と触れることが多いのでロウ分が少なく伸びが良いですし、革靴用は靴クリームと違う役割が与えられており水分や油分の補給が主目的であったりします。
サフィール ユニバーサルローション
伸びが良くレザージャケットやバッグにも適しています。
表面の汚れを落としつつ油分を浸透させることができます。
サフィールノワールを使っているとサフィールは値段なりと感じてしまいますが、ユニバーサルローションは古い余分なクリームや汚れを拭き取る効果が高く油分が程々なため現状を維持するため手軽に定期的に使えると言うつもりで所持しています。
ノワールにもローションはありますが油分が多く乾きが遅いためそちらは手軽さで劣ります。
コロニル シュプリームとも用途がかぶるところはあるかもしれません。
サフィールノワール レザーバームローション
油分が多く伸ばしていると引っかかりを感じますがノワールの中ではそれでも伸びが良い方です。
レザージャケットとバッグに使っています。
面積の広い革にはサフィール ユニバーサルローションやコロニル シュプリームもありますがレザーバームは油分の多さが特徴です。
頻繁に塗ると表面に油分が浮き出てくる様な気がしますが、逆に頻繁に手入れをすることが億劫なレザージャケットや大きな革製品には良いかもしれません。
サフィールノワールで全て揃えたいのではなければコロニルシュプリームを試した後に必要性を感じたらで良いと思います。
サフィールノワール スペシャルナッパクリーム
水分が含まれてロウ分が含まれていないデリケートクリームです。
伸びが良く特殊な革を除きどんな革にも使えます。
似た様なデリケートクリーム は他社からもたくさん出ていますがサフィールノワールは高価な分圧倒的な質で一度使ってみると他には戻れません。
サフィールノワール レノベイタークリーム
ロウ分が入っており磨くとデリケートクリームとは思えない程輝きます。
油性クリームのクレムにも無色はありますが比較すると油分が多い様に感じます。
こってりしすぎていて塗布も磨きも大変ですが仕上がるとふっくらと弾力が出てくる革や表面の輝きには感動します。
小型のバッグ程度のサイズまでなら使用範囲かと思いますがケチらずに革製品にどんどん使っていきたい品です。
コロニル シュプリームとの使い分けは革との相性で状態が良くなる方だと思っていますので両方所有するに値すると思っています。
サフィールノワール ミンクオイル
古くからイメージされるミンクオイルとは違う本物のミンクオイルです。
今更使い所があるのかとずっと購入を見送ってきましたがいざ使ってみるとレノベイター以来の感動がありました。
革表面の肌理が整うのが感じらますし革内部からしなやかになっていることを実感できます。
革を指で押すと戻ってくる弾力が体感できるのです。
新品の靴であってもこんなに油分が失われていたのかとハッとします。
この感覚は他のクリームでは感じられません。
ワックス分は入っていないと思いますが肌理が整うのが目で見ても確認できブラッシングだけでも革本来の輝きが底から浮かび上がってきます。
オイルですがべたつきはなく革にシミが残ることもほとんど無さそうです。
伸びないためバッグやジャケットに使うのは大変です。
革が柔らかくなりますし浸透が良すぎて微調整には向いていないのかもしれません。
サフィールノワール クレム
サフィールノワール の靴クリームはワックスを柔らかくした油性クリームで、水分を含んだ乳化性クリームとは異なります。
そのため豊富な油分と磨いた時の強い光沢が魅力です。
無色のクレムは有色に比べると伸びが良くできており古いクレムを溶かしつつ油分を補給することができます。
馴染ませた後に拭き取ることで古いクレムを取り除きながら表面を均一に整えることができます。
その後に有色のクレムを塗るとなんと無く艶やかさや伸びが増す気がします。
赤や緑、青や灰色の革靴も高級ブランドから出ていることからそれらに使うには良いクリームですが、そうでなければ必要が無いかもしれません。
コロニル 1909 シュプリーム
旧品のディアマンテから使っています。
油分を補給しながらも表面処理もでき磨くと綺麗な光沢が出ます。
サフィルノワールのレノベイタークリームと同じ様な立ち位置のクリームです。
どちらかで良いとは思いますが使い勝手は断然上です。
エキゾチックレザーにもハードなワークブーツにも使えますし、伸びが良くさらりとして塗り広げやすく乾くのが早いです。
その後に磨くと肌理を生かしたキラキラとした光沢がすぐに出てきます。
ガラスの様な硬質な光沢はヨーロッパ車のワックス加工後に似ています。
細かいことを考えずとも美しく磨き上がります。
堅牢なワークブーツにも10年使っていましたがしっかりと成分は浸透しており革質は味のある良い状態を保っていたことから浸透性や品質も良いと思います。
靴にもジャケットにもバッグにも万能に使えます。
一つだけ選ぶならコロニル シュプリームがオススメです。
コロニル 1909 レザーローション
使うと表面はツルツルとしてしまい油分だけを補給するスペシャルナッパとは異なります。
コロニル シュプリームのさらに栄養分を意識したものだそうです。
磨くと光沢は出ますがキラキラとしたシュプリームの光沢と比較してわずかに落ち着きのある輝きです。
ゼリー状のシュプリーム違いとは液状のため伸ばした時の引っかかりの少なさから大きな面に使いやすいかもしれません。
使い勝手もスペシャルナッパがあるなら不要だと思いますしコロニル シュプリームに対して総合的なメリットは自分的にはイマイチ見つけられません。
コロニル アクティブレザーワックス
登山靴用、ワークブーツ用の伝統的なワックスです。
伝統的な天然の成分で作られています。
そのためたまにバッファローレザーやブーツにも使っていますが全く問題はありません。
磨くと光沢も出ます。
肌理が整っている革に使うと、おそらくワックス成分のせいでなんと無く風合いが変わるのでエレガントな革には勿体無いです。
パラブーツ、トリッカーズ、等の丈夫な靴であれば長期で経過を見てみたいと思わせるものがあります。
コロニル レザージェル
防水と栄養補給ができる万能ジェルだそうですが、高価な割に全然良くありません。
わずかに革が柔らかくなるため油分の補給もできているとは思います。
防水性や撥水性があるのかはよくわかりませんが防水が主目的のため問題はないはずです。
塗布直後は表面に膜が張った様な風合いの変化がありますので高価で質の良い革にはもったいないかもしれません。
革が薄くて表面処理がされたバッグにのみ使っています。
愛用しているタスティングのバッグに使ったところ他の油分の多いクリームよりも良い具合になりました。
タスティングのバッグは使われている革の種類にもよりますが、多くは服に色が付かないように薄く表面加工がされています。その表面仕上げのせいで油分が多すぎるクリームはなかなか吸収できないのかもしれません。
同様にカジュアルな革製品にはむしろ良いのかもしれません。
まとめ
革は歴史が古く経験則を基に発展してきたと思いますので厳密な答えと言うものは誰にも分からないと思います。
素人がいくら商品の謳い文句を真似したところで本当に理解している人間は内外含めてどれくらいいるのかと言う疑問は消えません。
なんと無くワイン談義にも似ています。
手入れをしすぎるのも良く無いといいますが、そもそも手入れをしすぎた靴をみたことがありません。
それよりも頻繁に手入れをしている方が良くなっていくと体感しています。
短期間で何度も多量にクリームを塗布しても状態向上は打ち止めですが、時間をかけて一度良い状態まで持っていくと耐久性やその後の風合いの出方、痛んだ時の回復力に差が出ると感じています。
そういった意味でも微量を頻繁に手入れすることが良いと思います。
デリケートクリーム類であれば余計に安心です。
古い靴ほど効果があり、昔は現代よりも良い革だったという意味が理解できます。
靴を買ってきたらすぐに使いたい気持ちもありますがまずはメンテナンスに時間をかけて納得がいく状態に仕上げてから使うとその後に良い結果をもたらします。
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