テロワールを求めて

趣味(靴、旅、道具、バイク等)を通して自問自答し理想の自分を導き出すまでの道すがら。

ステインリムーバー実験 レノマットリムーバー・ユニバーサルレザーローション・シュプリーム

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ステインリムーバー(レノマットリムーバー)を使い過ぎない様にと何度も訴えかけてきましたが、

ではどうやって使えば良いのかを実験をしたいと思います。

ついでに同じクリーニング効果のあるクリームも試してみます。

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巷で良く言われる意見としては、二、三回クリームを塗ったらリムーバーで落とす、と言うことがありますが根拠となる情報は見たことがありません。

唯一それっぽく言われているのが化粧や洗顔と一緒ですっぴんにすると言う話ですが、そもそも人間は新陳代謝によって老廃物が内部から出てきますので革とは状況が異なると思います。

もちろんあまりにも堆積し過ぎたり固くなって落ちないクリームに使うことは良いと思いますがその頻度や汚れをリムーバーで落とすと言う意見に疑問を感じています。

さて実験台はストラップの形状により抑えがウィリアムよりも弱いジョンロブ ウィリアムIIブーツです。

まだ新しくダブルソールで固いことから靴同士が擦れてコバインキが付いてしまいました。

お湯で絞ったクロスやブラッシングで落とすのは難しいです。

ごしごし擦ればそこだけ傷んでしまうかもしれません。

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コロニル シュプリーム

まずはクリームに対して適度なクリーニング効果を発揮しつつクリームの浸透も素晴らしいコロニルシュプリームを試してみます。

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コバインキに対しては効果がありませんでした!

厳密には僅かに落ちているのだろうけれど、この状況には力不足です。

ただし普段のクリームの上から使うと革はしなやかになりますし、クリームの塗りムラが整って肌理が美しくなる様な気がします。

気が向いた時に適当にシュプリームを塗り続けると気づいた頃にはかなり良い風合いに育っています。

ほぼベストのデリケートクリームですがサフィールノワール党の私としては悔しい。

サフィール ユニバーサルローション

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予想外に素晴らしく落ちました。

実は数年前から普段のクリームや汚れ落としには最適との意見が静かに聞こえてきていたのですが確かにその通りです。

僅かに薄っすらと残っている様に見えますが、そもそもミュージアムカーフですので最初からあるムラかもしれません。

さらっとした乳液状で保革成分が適度なため伸ばした時にネットリしたりだとか次の工程までそこまで時間を置く必要もありません。

適当に気が向いた時に塗ると言うよりはクリームの堆積やポリッシュが厚くなってきた様な気がした時に使っています。

レノマットリムーバー

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ユニバーサルローションでかなり落ちていたのでほとんど変わりありません。

レノマットはサッと撫でるだけで最初からこの程度は落とすことができたと思います。

とにかくサッと撫でるだけでクリームが綺麗に落ちますし伸びも良い。

革への負担が驚くほど少ないです。

定かではありませんがレノマットは二年で一瓶程度の使用頻度です。

 

番外 サフィールノワール レザーバームローション

サフィールユニバーサルローションよりも僅かにクリーニング効果が弱く、ミンクオイル等のより強い保革成分が入っているのがレザーバームローション。

一本で靴からバッグまで全て賄うのであればおすすめできます。

サフィールノワールフルラインナップ、サフィールユニバーサルローション、コロニルシュプリームを持っている私にとっては最も使いどころが無い品です。

なので今回試していません。(ユニバーサルローションと比較すべきでした。)

 

クリーニング効果は十分に感じられますが、リッチな保革成分が中途半端です。

ミンクオイルが必要ならばサフィールノワール ミンクオイルやレノベイタークリームの方が格段に良い風合いに仕上がります。

中途半端にミンクオイルが入っているせいか塗ってから長い時間ベタつきますしビーズワックスが入っているせいかオイルの浸透力もそれらと比べるとイマイチなためハードな革には微妙です。

数回に分けても浸透していきません。

そのため傷んだ革に使うと表面は脆くなるくせに内部がふっくら蘇る感触もなく劣化が早まります。

 

 痛みやヤレが出ていないレザーバッグや財布といった軽い革製品を一つで全てをまかなう場合には良いです。

乳液状で伸びが良いので広い面積には他よりも適しています。

クリーニング効果がありつつビーワックスのおかげで磨くとラグジーな大変美しい光沢が出ますし持続性も高いです。

薄い革の場合はユニバーサルローションが良いですが、上等な厚手の革であればレザーバームローションはよりもっちり感が得られますし光沢も上、シュプリームより効果が長く持続します。

シュプリームよりもクリーニング効果が高いと言う特徴もあります。

上記のことから頻繁に手入れを行わない方に最も合うと思います。

 

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向かって左の爪先をレザーバームローションで磨いてみました。

こちらの靴はまだ磨きが完全ではありませんでしたが、ワックスが落とせていることはわかるはずです。

と言うことは普通のクリームはもっと良く落とせているはずです。

革にレザーバームローションが浸透し風合いも良くなってクリームのノリも良くなっていることでしょう。

ステインリムーバーが毎回必要とは思えません。

良い靴を長く使おうとした場合、メンテによってどう差が出るのか。